小さな劣等感
最初に自分の体重をどうにかしようとしたのは小学校5年生の頃。
4年生の頃からクラスメイトの男子との体重を比較していた。
その時の私の体重は35kg、男子の体重も35kgあるかないか。
男子より体重があることにも違和感があったし、女子は男子より体重は軽くあるべきと思っていた。
劣等感だった。
身体測定の時に男子が「お前の体重何キロだった?」と私に聞くたびに嘘を吐いた。
恥ずかしかった。
聞いてきた男子の体重を先に聞き、それより低く見積もって申告した。
いつもからかったり、遊んだりする男子に「お前俺より重いんだな、デブだな」と
言われることに耐えられなかった。
もしあの当時、男子と女子の体重の差、体格の差を気にしなくてもいいと教えてくれる大人いたらどうだっただろう。
成長期を辿る際には男子より一時期体重が重くても気に病むことはないと教えてくれる身近な存在の大人がいれば直さなくても良かったことに手を付けなかっただろう。
私はそのままでいて良かった。
ダイエットを意識しなくても良かった。勝手に自分の身体をどうにかこうにかいじらなくても良かったのだろう。
いつも腫れぼったい瞼、たるんだ首を鏡で見ては「もっと今よりほっそりしてれば私はいろんな友達と仲良くなれるのに」と思っていた。
仲良くしたい子になかなか自分から話しかけられず、劣等感をくすぐられない人には気さくに自分から話しかける。
恥ずかしかった。
自分から仲良くしたいと思う子には話しかけるのが出来なかった。
自分より上か、対等な位置に見える子には自分らしくいられないところがあった。