間違えたアイデンティティ
自分の人生は「痩せさえすれば」うまくいくと思ってた。
最初にダイエットしたのは小学5年・10歳。
本格的に食事制限を入れたダイエットをしたのは中学1年・13歳。
拒食気味になったのは15歳。
ダイエット薬を飲みだしたのは17歳。食べる物は朝食のクラッカー10枚。
そして厄介な食欲を封じ込めたくて雑誌の宣伝・広告に載っていた食欲を抑えるサプリに手を出した。良い悪いの区別はわからないし、痩せさえすれば勉強も友人関係も恋愛関係も全てうまくいくと思っていた。
身体を作る大事な時期に何が入ってるかわからないものを体内に入れてしまって今ではとても後悔している。
食事制限を繰り返したからなのか20歳で甲状腺疾患になっていた。
薬でホルモンを補充しないと代謝がうまくいかない。
食欲を消したかった。
でも試行錯誤しても食欲をコントロール出来ない。
食欲をコントロール出来ないと復学出来ないと思っていた。
痩せていないと学校に戻れないし、友人からも受け入れてもらえないと思っていた。
過剰なダイエットから膨大な食欲の跳ね返りでドカ食いが始まり一気に太った。
三ヵ月で20kg太った。急な体重増減で身体が持たなかった。
プライドも保てなくなった。
急に学校に行けなくなった。太った身体で学校に行けない。
醜い、哀れな自分をクラスメイトに晒したくなかった。
家族にもこんな自分をみられるのが嫌で仕方なくて部屋に引きこもった。
痩せてる時はいろいろ頑張ってこれて、もう頑張れなくなったんだと思う。
太ってしまえば、今までとは違い張り過ぎていた気が緩んで食べることが出来た。
食べている時だけがリラックス出来た。
太っているままではどうしても許せず、何も行動できなかった。
だから学校ふ復学する前にどうしてもダイエットする必要があった。
私のあの当時の絶対正義だった。
痩せていないと自分は自分のままではいられないから。
どんなに短い期間でも、厳しい食事制限でも、痩せないとクラスメイト・担任にも姿を見せられないと思い込んでた。